boat

     それは 全く、さんかくだった。


しずかで、空は心おきなく晴れていたし
ぽつりぽつり とピニールのシールの透明な跡形がはっきりと見えたりした。


ごちゃごちゃした本棚の中に、まっさらなスケッチブックはちゃんと入っていたし
12色の水彩絵の具も たしかにそこにあった。


 いつもみえているもの
 いつもみているもの
 
 このふたつのことは絶望的にちがっていた


  背の高さがちがうこと
  首の振り方がちがうこと

 それぞれの世界感は圧倒的にちがっていた







 流れ星を見たとき バーチャルをはらんでいるんじゃないかとおののき、
 ラズベリーのピンクをみたときビビッとさにうたがう。

    自然すぎることは、またたく間にものがたりをはじめ そしておわらせる。




     世界のどこか高揚とどん底の果てに
     どんなときも 起こっている事象に
     ふれて
     みて
     きいて
     こころを揺さぶった こと
     が
     あったとしたら
     わたしのこの ちっぽけな世界の中でも
     わざわざくりぬき
     色 として塗ってもいいんじゃないかと思った
     
     もしも それがどこかでだれかの
     こころを踊らせる色になるように





      sekaiは美しく ishikiから生まれる koufukuを彩る。


      
    それは、やっぱり全く さんかくなことなんだ。






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